経営品質カテゴリー1.0はどのように記述するのか

カテゴリー1.0は2013年度バージョンまでは1.1しかありません。

経営幹部のリーダーシップということです。
まずは組織における経営幹部はどこまでかを確認しましょう。
その幹部がチームとなってどのように組織を引っ張るかを見るカテゴリーです。

①は理念・価値観の浸透です。
「組織が大切にする価値をどのように示し」というところでつまる人もいるでしょう。
迷わず、組織の理念・価値観にあたるものをそのまま記述してください。ここでの
「どのように」は「どういう文章や図で」という意図が強いです。
その上で、「価値を共有するために内外の関係者とのコミュニケーションを」どの
ようにはかっているか」と問われます。
ここでは理念や価値観の浸透を図るために行っていること、結果的に浸透に対して
効果的なとりくみで思い当たるものを出してみましょう。
カードを配ったり、朝礼で唱和するというのだけが浸透ではありません。
トップが全員に思いを語る場もあるでしょう。
そのほかに、理念の共鳴した人しか採用しない、理念教育、価値観の実践を個人
評価に組み込むこと、理念や価値観にこだわった業務の標準化、理念・価値観の
達成度や実践度を幹部がレビューするなど、さまざまなプロセスを通じて理念・
価値観が浸透されます。

また率先垂範も重要ですので、浸透のための経営幹部の役割や意識している
点なども記述の対象となります。

外部のコミュニケーションは内部の後に検討しましょう。
外部とは社員・職員以外の重要なステークホルダーです。
地域と顧客、パートナーといったところが対象です。

このあたりはJCIでいうと
GLD.1.1あたりでしょうか。内外に向けたミッションステートメント
の公開をあげています。それが戦略プランや標準、任用、それぞれの
部署の役割の明確化など一貫性を持ったマネジメントをしているか、
そのための責任を幹部が果たしているかといったことが要求されて
おり、このあたりは経営幹部のリーダーシップがしっかりしていないと
できないでしょう。

②はもっとも難しい部分です。
「組織が大切にする価値実現に向けた改善・革新のために、どのような
体制・制度づくりをしているか」
まさに経営品質基準書の各カテゴリーで記述した内容のエッセンスが
求められます。
ポイントは組織プロフィールとの関係です。
「顧客本位」「社員・職員重視」「社会との調和/独自能力」という理想の
姿を組織プロフィールで記述しているものを、どのように実現しているのか
という点で整理してみます。
たとえば、顧客本位で、「医療と介護を患者さん視点で対応する安心の提供」
であれば、医療と介護をつなぐための活動の組織化・体制、患者さん視点
で行動できるような仕掛けはどんなものかといった形です。細かい点は
別のカテゴリーで記述してもいいですが、その活動を経営幹部がどのように
関与し、推進しているかという点を記述します。

同様に、その推進を妨げるものを発見し、どのように解決しようとしているかも
記述するといいでしょう。
ずれにせよ、ここは難しいので、できれば専門家に相談するといいでしょう。
ただ残念ながら審査員レベルでも理解していないケースもないわけではなく、
相談相手は慎重に選びましょう。

JCIでは、GLD.3や4あたりがここに関係しそうです。
JCIでは組織化を非常に意識しており、
組織全体のリーダー、部門のリーダーに分けて、
ミッションの定義、その実現のための計画建てとPDCAを
回すことを理念の実現とガバナンスという視点で見ようと
しています。








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