クオリティクラブ勉強会(公立病院)

田川市病院事業管理者の斎藤貴生さんからお話を聴きました。

斎藤さんは大分の県立病院の建て直しに成功されました。
4年間でキャッシュ50億円くらい改善されたそうです。
斎藤さんは、公立病院は、ヒト、モノ、カネといった資源はあるが
経営がない、だから経営をやればいいんだ、といっていました。

そして印象的なことは、
「医療の経営が良くなることは医療の質がよくなることである」
とおっしゃっていることです。
それを経験されてきた言葉は重い。

実際にどのようにやったのかはご本人に聞いてください。

しかしびっくりしたのは、
田川市民病院のことです。
彼はここでは、経営の前に資源がないといっていました。
市が建てた新病院は、総額139億円、うち60億円以上を
病院が負担しなければならない状況になっているということです。

建設費が通常の1.5倍以上、しかも、市が負うべき負債の一部が
病院の負担になっている状況です。
うがった見方をすれば、
病院の実力以上の建物をたて、建設会社に支払ったお金を病院の努力で賄う構図です。
また、それを市長を初め、今の事務長など関係者がよく理解していなかった
という驚きの状況だったようです。

しかも、中心地から建て直しで郊外に行き、それが客足を遠ざける
要因にもなっているようです。

幸い、今の市長が危機感を持って、本気のようなので
斎藤さんもがんばろうとされているようです。

首長がどれほど医療を、そして市民病院の経営状態や状況を
理解していることが、本当に大事なことなんだと改めて
考えさせられました。

「経営の質があがることが、医療の質を変えるにつながる」

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