論理と夢

元大リーガーの野茂秀雄さんが、ある雑誌の中で、

昔、先輩の二軍選手と話し合ったときに、先輩が自分の能力を
過小評価し、一軍で大活躍するという夢がイメージできないでいる
ことが残念だった、と語っている。
野茂さんは、入団当初から日本シリーズで活躍することをイメージし、
大リーグにいってからはワールドシリーズで活躍しえいることを
イメージし、
それに近づく感覚をもって活動してきたそうだ。

プロ野球の球団という限られた人数の集団であれば、
特定の選手が一軍にあがらなくても、代わりはいるのだろう、
しかし、大きな組織となるとそうはいかない。なるべく
多くの人が一軍で活躍してもらわなければならない。

中小企業の中には、優れた人がなかなか来てくれない場合もあるだろう。
人が成長しなければ組織としての価値を生むことはできない。

そういう組織にこそ、活用して欲しいのが経営品質の考え方である。
経営品質は一人ひとりがやる気を持ち、成長することを通じて
お客さまに提供する価値を高めていくことを大事にしている。

経営品質のセルフアセスメントは重要成功要因や自社の戦略課題を
導き出し、それを実現/達成するという視点で、それぞれの
カテゴリーで経営を評価するため、どちらかというと論理的な展開を
重視しているように見える。
経営を振り返り、戦略を考え、リソースを調達し、実行計画を立てるには
論理的な思考が必要不可欠であろう。

しかし、経営品質はそれだけを重視しているわけではない。
論理的な思考で人を引っ張れるのは、事業が成功しているときである。
壁にぶつかり、踊り場にきたとき、論理的な思考だけでは人はがんばれない。
個々人の思いがあるからこそ、がんばることができる。

だからこそ、経営品質での経営幹部のリーダーシップは、
一人ひとりが自分の夢と組織の夢を関連付け、組織の目標達成が自分の
喜びであることを感じられるような環境整備を大事にする。

また、目標を設定していくプロセスでいかに個人のよろこびとつなげていくのかを
大事にする。

夢や喜びを青臭いという人がいるが、そういう考えそのものが偏っていることに
気づいて欲しい

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