2012-13年度クオリティクラス認証病院

2013年9月20日、東京でクオリティクラス認証病院の認証式とパネルディスカッションがあった。

認証は以下の通り

Sクラス認証: 医療法人社団 恵心会 京都武田病院
継続Aクラス認証:社会医療法人 敬和会 大分岡病院
継続Aクラス認証:医療法人 愛誠会 昭南病院(鹿児島県)
継続Aクラス認証:医療法人社団 元気会 横浜病院
プロフィール認証:医療法人いちえ会 伊月病院(徳島県)
プロフィール認証:医療法人いちえ会 洲本伊月病院(兵庫県)

Sクラス認証、継続Aクラス認証はカテゴリー1~8までの記述を行った
フルアセスメントによる評価結果。このフルアセスメントを行った4病院
の武田院長、立川副院長、朝戸院長、北島院長と私がパネラーとなり
多摩大学 真野教授のモデレーターにパネルディスカッションを行った。

武田院長は41歳で院長を継ぎ、同族からのアドバイスだけではなく
広く外に向かって学びを進め、第三者評価を積極的に受け、職員の大事さに気付かされ、
JHQCの活動を行ってとのこと。特に院長に就任し、全員と面談し(当時はわからないが
資料では現在職員数450名くらい)一つひとつ課題をつぶしていったとのこと。
人材を人財と書き、CSRを大事にしている病院として地域で不足している
リソースを自ら提供し、地域の医療を支える素晴らしい病院に作り上げている。

大分岡病院の立川副院長は、急に理事長から呼ばれ、JHQCのフルアセスメント
にチャレンジするように言われ、それから経営品質のアセッサーコースに参加し
いかに自分たちのPDCAが回っていないかを痛感し、改善・改革に取り組まれている。
特にミドルアップ&ダウンという言葉を使われ、トップダウンの経営からの変革を
図り、優れた組織文化に変革し、カルチャーブランドを確立することを
目指している。

朝戸院長は、理事長から院長就任を乞われ、
病院をつぶしてもいいのなら、引き受けるという条件を出すという思い切った手で理事会との
良好な関係を構築し、病院変革に進んだ。財務上立ちいかなくなることを避ける
ため、そして貢献している人にきちんと給与を支払うため、賃金体系を変更。
ベテランの給与が大幅に減ることになり、20名が辞表を提出するという事態に発展する
朝戸院長が丁寧に説明を繰り返し、4名の退職ですませ、改革が始まる。
医師に対しては、病院の職員を食べさせる責任を自覚させ、陰で支える事務長が
職員のコミュニケーションを高め、組織の壁を低くさせ、同じ気持ちで仕事をする
仲間づくりを行っている。

北島院長は28歳という若さで理事長職を継ぐことになった。さらに療養病床廃止という
国の決定で、先が真っ暗の中での船出となった。試行錯誤の中で出会った、5S活動。
心も行動も大きく変える効果があるが、あまり説明のない中での実施となり、
結果的に100名もの人が退職することになった。意識の高い人を集めるという点では
結果的に良かったのであるが、何とか乗り切り、人を大事にする経営を、特に
若い人を育てながら自らも成長し、名前の通り元気な組織づくりを行っている。

4つの病院とももっと話を聞きたい素晴らしい病院である。もちろん
経営としてもっとやっていただきたいことはあるが、おそらく数年もたたないうちに
それらも実現されることだろう。プロフィール認証の2病院の院長とも懇親会で
お話する機会があったが、ぜひ4病院に続いてほしい。










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