イノベーションを考える

イノベーションを考えるためのメッセージを「スティーブ・ジョブスの流儀」から
抜き出してみました。

○アップルのデザイナーは持ち時間の1割を従来の工業デザインに費やす。
 9割を製造部門と一緒に費やす。アイデアをどのように実現するかを見極めるため。
 この方法はせ「生成検査法」として知られる技法に似ている。考えられる解決策を
 洗い出し、それが実際に解決策になるかを検証する。
 ものごとを研ぎ澄まして単純化しようとする。

○デザインはデザイナーだけのものではない。エンジニア、プログラマー、
 マーケターも製品の機能を明らかにするうえで貢献できる。

○アップルでは日々、ジョブスとの打ち合わせは議論になることが多い。
 それも長時間の戦闘的な議論に。ジョブスは知的な闘争を好む。
 彼が望むのはハイレベルな討論だ。けんかも辞さない。なぜなら、
 それが問題を根本的に解決する最も効果的な手段だから。
 そして彼は、可能な限り最高の人材を雇うことで最高水準の議論ができるようにする。

○イノベーションを体系化しようとするのは、「かっこよくなとうとして、かえってかっこ悪い
 人間みたいなもの」

○私達は自己イノベーションによってこの不況から脱出する。

○MACではアップルⅡのソフトは動かず、周辺機器は接続できない。
 彼の関心はグラフィカル・コンピューティングにあった。
 マイクロソフトは、互換性を持ち、着実な進歩を選択した。

○ビジネスの歴史を見ると、最も成功した企業は製品イノベーターではなく、
 革新的なビジネスモデルを生み出した企業である。
 ビジネスイノベーターは他社(者)の画期的な発明をもとに、それを製造、販売する
 新しい方法を考え出す。

○イノベーションプロセスを支えるのはまず、どの市場を狙うのかという
 アップルの企業戦略そのものである。
 それから新しい技術開発に遅れをとらず、新しいアイデア、なかでも
 社外のそれを受け入れることである。
 創造的であり、つねに学習することである。
 柔軟性を持ち、長年の考え方を喜んで捨て去ることである。 
 とりわけ、顧客中心になることである。
 アップルのイノベーションの肝は技術を顧客のニーズに合わせることであって
 ユーザーに技術を適合させることではない。

○2007年、経営コンサルタント会社のブーズ・アレン・ハミルトンは
 全世界の企業の研究開発支出に関する調査結果を発表し、研究開発投資の増加が
 業績向上につながっている事実はほとんどないと結論づけた。
 すぐれた業績は組織のイノベーションプロセスの質、すなわちその組織がいかなる
 方策を講じ、いかにその実現を目指すかの関数であり、組織のイノベーション支出の
 絶対的・相対的な規模と無関係である。

○すぐれた芸術家はまねる。偉大な芸術家は盗む(ピカソ)
 ジョブスはこれに付け加える。
 「私達はいつも偉大なアイデアを臆面もなく、盗んできた」
 

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