他にない社会的価値

今日は日本経営品質賞の報告会でした。

私は、万協製薬株式会社 松浦社長のスピーチのコーディネータを行いました。

今回の報告会では、気心の知れた松浦さんと1対1でしたので、
経営品質が大事にしている対話でコーディネーションしました。

松浦さんが今回言いたかったことは、

・企業は「他にない社会的価値」を意識して経営をするべき
・地域社会から必要とされる会社を目指すために、社員は何を
 すべきかを考え続けたことが組織を成長させた
・結果からどのように組織が成長したかを観察する

ことでした。本当はお母様との突然の別れから本気になった部分など
もっとお話しになりたいこともあったのでしょうが、この点に
絞ってお話しいただきました。

私は、価値とはどのように発展してきたのか、と尋ねました。
・松浦さんは、もちろん最初は勝てる部分しかやらないという形で
 製造委託で塗り薬に特化して誰にも出来ない価値作りを
 はじめた。
・そして、その価値作りをどのように進めたらよいかを考え、
 経営品質に出会い、自分の考えを出していいのだとわかり、
 楽しさを自社の価値としておいた。更に、繰り返し、経営品質
 を考えているうちに社会から必要とされる会社、それも他にない
 社会的価値に思い至ったとのことである。

他にない社会的価値は、活動だけを見るとすごいことをしている
わけではないかもしれない。しかし、社会を意識し、行動すること
で社会から必要とされているという感覚は人を育てる。

松浦さんは、そういう機会を与えることが社長としての責任で
あると考えている。

また、その文脈の中で、価値って結局真似することができるけど、
社会から必要とされようとしている意識やそれを大事にしている
風土は真似することが難しい。それが独自性や差別化要素に
なっていくのではないか、と意見を述べたところ、
まったくその通りである、といった回答であった。

今回の対話は、経営品質の初心者やノウハウを勉強に来た人を
完全に無視したコーディネーションにしてしまったが、
経営品質を進めて努力している人に大きな
メッセージを送ることが出来たのではないか。
今回、よかったといってくださったいかたは、今本当に経営品質を
経営に活用している人ばかりであった。

経営品質について先生が生徒に教えるのではなく、対話を通じて
本質を深く検討するセッションが松浦さんとの協働作業で
出来たことは画期的であったと自画自賛したい。

次回は、松浦さんとのアセスメントのノウハウについて
話し合ったことを掲載します。

松浦さん、お聞きになった皆さんありがとうございました。

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