経営品質のカテゴリー3はどう記述するのか

経営品質の審査基準やJHQC審査基準のカテゴリー3をどのように
記述すればいいのだろうか?

まずは3.1から。

まずは概念的な理解でいうと、
3.1「顧客・市場の理解」は、マーケティングの基礎であるということを
理解することが重要。
つまり、どこで何の事業をこれから展開していくかについて
情報収集、分析、内外での対話、判断・意思決定の方法
を問いかけている。

①顧客・市場をどのような方法で選定していますか?
 
 ここをよく、組織プロフィールの
 「ターゲットとしている顧客・市場はどのようなものですか?」
 とどう違うのかがわからないケースが多い。

①はプロセス、組織プロフィールはその結果のコンテンツ。

①では以下の質問に答えてほしい。
 
 
  
・過去の市場の動きをデータで把握していますか?その方法はどのような
ものですか?
 
 
 医療の場合は、たとえば二次医療圏での疾病構造など健康・医療に
 関するデータを集め、分析することで、市場調査といわれているもの。
・データを分析し今後どのような医療サービスが必要かを定期的に検討
 していますか?その方法はどのようなものですか?
 データを見て、今後どのような疾病に対するどのような治療が必要に
 なるのかを多角的に判断しているか
 データを分析する際には、顧客をセグメント化し、どの領域の医療が
 求められるのかといった面を分析する
・今後重点化する領域や他病院(他社)に任せる領域を組織内で対話し
 決定していますか?どのような対話をしていますか?

②顧客・市場の情報や組織内外の知識や情報から、既存顧客・市場の
現在、および将来にわたるニーズをどのような方法で理解していますか?

②は今の医療サービスを提供している患者、家族、地域の人々の気持ち
を理解する方法を訪ねている。病院にかかわらず多くの組織で混乱するのは
この部分である。3.2や3.3の内容とどう違うのか、ということ。
基本的に3.1も3.2も3.3もお客さまの情報が入ってくるプロセスが対象
になることに違いはない。
何が違うかというと、目的である。
3.1の②は今後の組織の戦略や方針を決めるために、顧客の気持ちを
理解するということが目的である。したがって以下の質問に答える。

・顧客の気持ちを理解するためにどのように工夫していますか?患者や家族の
行動を観察し、洞察し、組織の中で共有していますか?
・収集した情報から顧客の気持ちを理解しようとしていますか?どのように分析し
洞察していますか?
・収集した情報を戦略を策定する際に、活用してますか?どのように活用していますか?

③顧客・市場の情報や組織内外の知識や情報から、潜在顧客・市場のニーズを
どのような方法で理解していますか?

③での潜在市場は①の領域と重なります。市場分析をして、今後期待される
医療やサービスについて明らかにしたうえで、想定されるニーズは本当に正しい
のかどうかを確認したり、他にニーズはないのかを検討する部分です。
一方、潜在顧客とは、他の病院や組織に行っていて当院(当社)のサービスを
利用しない人たちがなぜ来ないのか、何をするとこちらのサービスを受けるのか
を検討する部分です。厳密にいうとそれだけではないのですが、
最初はこのくらいで大胆に理解してください。

(B)はカテゴリー3全体で同じプロセスになることが多いので、後回し。
(C)は新しい基準ではなくなる可能性もあるので、これもはっきりしたら
また説明します。

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