複雑性とシステム

複雑性には3つある。

ダイナミックな複雑性:原因と結果が相互依存の関係にありながら、時間的にも空間的にも
遠く離れている。このような問題は個別に対処したのではうまくいかない。システムを
全体としてみることが不可欠になる

ソーシャルな複雑性:関係者のものの見方や利害が一致していない。このような問題は
専門家が対処してもうまくいかない。当事者たちの参加が不可欠になる

ジェネレイティブな複雑性:未来がまったく予測不可能で未知なものになる。このような
問題は過去のベストプラクティスをあてはめてもうまくいかない。新しい「ネクスト
プラクティス」となる解決策を育てることが不可欠になる

この複雑性をとき、新しい社会的現実を共創するには、力と愛の両立を選ばなければならない

力には二つの面がある。ジェネレイティブな「する力(power-to)」と「させる力(power-over
)」である。



システムは、そのシステムが今生み出している結果を生み出すのに最適なように設計されている。

システムの中心部にぎりぎりまで近づくと、悪魔が登場する。悪魔というのは、そのシステムの最も強く、
最も油断ならない擁護者という意味だ。自己免疫システムのようなもの。これに備えていないと
打ち負かされて、そのシステムを変えようという努力は水泡に帰す

力と愛の両方に着目するには以下を問いかけることである

・ここでは力はどこにあるのか
・個々の担い手(自分も含め)は何を実現したがっているのか
・個々の立場、ニーズ、利害はどのようなものか
・だれがどんな種類の「する力」と「させる力」を行使しているのか
・誰の発言が重視され、だれの発言が軽視されているか
・ここでは愛はどこにあるのか
・担い手たちはどのように分断されているか、どのように統合されているか
・無理に再統合されられているものがないか
・強制されないのに結束が保たれているものはないか

(アダム・カヘン「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」)

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