リーダーシップに求められる4つの能力-3

リーダーシップには、これまで説明した、センスメイキング、リレイティングに加えてビジョニングとインベンティングが必要です。

ビジョニングとは、将来の絵を広く描き、人々を触発し、やる気を高めることです。この能力が普通のリーダーシップの説明だと一番であることが多いようです。将来はいかようにも描けるかもしれませんが、その中でどこに絞っていくのか、私たちの将来はこれだ、と示すことです。そのためには、ちょっとしたメタファーなどを活用すると良いようです。

ビジョンには、コアバリューとアイデアが必要です。それを体言するために我々は共に働いているのだと感じられるようなものです。アップルのスティーブジョブスは、最先端の技術で世界を変えることを目指していました。マックPCを開発するとき、世界で最もベストのPCを自分たちは作ることができると信じ、作ろうと呼びかけたのです。そしてそのためなら何でも行いました。ジョージスカリーを社長として招聘までしました。開発に携わるエンジニアとは、その技術はコンピュータとしてベスト足りうるのか、ということを判断基準にして、繰り返し対話をしていました。こうして世界を変えることにわくわくしている人たちが集まり、マックPCというすばらしいPCを世に出すことができたそうです。

時代を歴史的に振り返り、違った意味を持たせたり、新しい意味を付け加えることもビジョニングでは重要なことなのです。

しかし、ビジョンだけでは十分ではありません。ビジョンに息吹をかける何かが必要なのです。インベンティングとは、ビジョンを実現するためにみなが力を合わせる新しい方法を創造し、実践することなのです。

重要なことはこうした能力を全て一人の人に求めるのではなく、チームとして互いに補いあって、リードしていく構造を作り上げることではないでしょうか。

コメント

人気の投稿